ダニエルズ理論

VDOT計算ツールの使い方【手順を解説】【ダニエルズ理論⑧】

 

「効果的なマラソントレーニング方法を学びたい」という方へ。

ウエハラ
ウエハラ
こんにちは。
ウエハラです。

このブログは主にマラソンでサブ3(3時間切り)を目指している方に向けて記事を書いていますが、本記事はマラソン初心者でも参考になる内容を書いていきますので、マラソン初心者も敬遠せずにどうぞご覧くださいませ

本記事は、もはやマラソンランナーにとっての“バイブル”“教科書”とも言える

『ダニエルズのランニング・フォーミュラ』 / ジャック・ダニエルズ 著

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こちらの書籍を基に、その内容をなるべく分かりやすく、かつ本格的に解説していきたいと思います。

では今回は「ダニエルズ理論」シリーズ第8弾として。

VDOT計算ツール

これについて解説してみようかと思います。

※なお、本記事は前提知識として“VDOT”“5種類のトレーニングペース”について知っておいた方がより理解しやすいと思います。
“VDOT”“5種類のトレーニングペース”については以下の記事に書いていますので、まだ読んでない方は先に以下の記事を読むことをおすすめします。

↓↓↓

関連記事:VDOTとは?自分の走力が分かるめっちゃ便利な指標です【ダニエルズ理論①】

関連記事:【マラソン練習】どれくらいのペースで走るべき?5種類のペースまとめ【ダニエルズ理論②】

この記事を読んで欲しい人

マラソン初心者
マラソン初心者
「ダニエルズ理論」解説シリーズを読んで「VDOT = 走力」について理解したよ!
次は自分の「VDOT = 走力」はどれくらいなのか知りたいぞー

マラソン中級者
マラソン中級者
オンラインで「VDOT」を計算する方法があるって聞いたけど何がオススメ?
どうやって使うの?

マラソン中級者
マラソン中級者
「VDOT計算ツール」を使って、自分の「適正なトレーニングペース」が知りたい!

この記事を読むメリット

①自分のVDOT = 走力をオンライン(※無料!)で計算する方法が分かる。

「VDOT計算ツール」を使って、自分の適正なトレーニングペース(5種類)が分かる。

この記事を書いている人(ウエハラ)

ランニング歴15年(2005年〜)です。
●セルフコーチングなので自分で勉強しながらトレーニングしてきました。
●フルマラソンベストは2時間37分30秒
●マラソン指導実績:3年間で8人がサブスリー達成
●保有資格:
NESTA-PFT (全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会-パーソナルフィットネストレーナー)

オススメの「VDOT計算ツール」

いきなり結論から言ってしまうと、オススメの「VDOT計算ツール」はこちらです。
↓↓↓

『Jack Daniels’ VDOT Running Calculator』
/ Run SMART Project

オススメする理由は・・・

無料

●使いやすい (英語サイトだけどいくつかの単語を覚えれば問題なし)

「VDOT = 走力」が計算できる。

「適正なトレーニングペース(5種類)」が計算できる。

というわけで、上のリンクから「VDOT計算ツール」を勝手に使ってもらってもいいんですが・・・

それだとあっけないので、ポイントを解説しますね。
「VDOT計算ツール」で確認すべきことは以下の2つ。

「VDOT計算ツール」で確認すべきこと

VDOT = 走力 (どの距離をどれくらいで走れるか)

5種類のトレーニングペース(E、M、T、I、Rペース)

では、上記の2つについて軽くおさらいしておきましょう。

おさらい①:
自分のVDOT = 走力を知るメリット

まず「VDOT」は何かということについておさらい。

超簡潔に言いますと、

『VDOT』=“走力”

でしたよね。

では、自分の「VDOT」を知ることで、どんな良いことがあるのでしょうか?

それは・・・

あるレースでのタイムから計算して、
異なる距離のレースでどれくらいのタイムで走れるかが推測できる。

ということ。

例えば、フルマラソンを(全力で走って)サブ3で走れる人VDOT = 54という走力になります。

このVDOT = 54レベルのランナーがフルマラソン以外の距離をそれぞれ全力で走ると・・・

■全力で走ってサブ3できるランナーのそれぞれの距離での推測タイム■

[基準VDOT = 54 (フルマラソン = 2時間58分47秒)]

・ハーフマラソン = 1時間25分40秒
・10km = 38分42秒
・5km = 18分40秒
・3000m = 10分47秒
・1500m = 5分02秒

というタイムが予測されます。

あくまで予測には過ぎませんが、距離の違いにかかわらず自分の走力(VDOT)に相当するタイムが計算できるのです。

サブ3したい人
サブ3したい人
僕のハーフマラソンのベストは1時間25分
ということは、フルマラソンだとサブ3で走れる走力はあるということか!

予測とはいえ、なんだか自信になるなぁ。
よし、頑張ろう!

って感じになりますよね。
これが自分の「VDOT」を知るメリット。

おさらい②:
“5種類のトレーニングペース”を知るメリット

次は5種類のトレーニングペース(E、M、T、I、Rペース)についておさらい。

“5種類のトレーニングペース”とは以下の5つのペース。

「ダニエルズ理論」によると、マラソン練習においては以上の5つのペースを使い分けることによって、より効果的なトレーニングが可能になると言われています。
これらのペースは「トレーニングの目的と種類」によって使い分けます。

さらに、“5種類のトレーニングペース”はその人の走力レベルつまりVDOTによって異なるのです。

というわけで、

まず自分のVDOT = 走力 を確認する。

次に、自分のVDOTに対応した“5種類のトレーニングペース”を確認する。

という流れになります。

それぞれのペースで走る目的や具体的な練習例などは上記のリンク先にて解説していますので、まだ読んでない方は本記事と併せて読むことで理解度が深まると思います。

オンライン「VDOT計算ツール」の使い方【手順】

では最後に、「VDOT計算ツール」の使い方について。

もう一度貼りますが、
オススメの「VDOT計算ツール」はこちらです。
↓↓↓

『Jack Daniels’ VDOT Running Calculator』
/ Run SMART Project

では、ここでは[三部さん]を例に「VDOT計算ツール」の使い方をデモしていきましょう。

[三部さん]

現状:フルマラソン3時間15分

目標:フルマラソン3時間切り(サブ3)

三部さん
三部さん
サブ3したいぞー
うおー
ウエハラ
ウエハラ
お。
気合い入ってて良いですね。
三部さん
三部さん
サブ3するにはどうすればいいのかな?
とりあえず全速力で10kmとか走っておけばいい?
ウエハラ
ウエハラ
うーん・・・
それでも全く無駄な練習ってことはないんですが、もっと計画的にトレーニングすると効率的ですよ。

というわけで、まずは「現状分析」です。
そこから目標であるサブ3を目指すに当たって何が足りないのかを考えましょう!

三部さん
三部さん
なるほど。

現状VDOTを確認する。

ウエハラ
ウエハラ
三部さんの最近出したマラソンの記録はどれくらいですか?
三部さん
三部さん
半年前に走ったマラソンが3時間15分で、自己ベストだったよ!
ウエハラ
ウエハラ
おお。
サブ3が見えてきたところですね。
けど、そこから15分縮めるのに手こずる人が多いですよ。
だからこそ、「現状分析」「課題確認」そして「どういうペースでどういう練習をすればいいのか」などを明確にしておきましょう。

では、その「3時間15分」を三部さんの現状を表すタイムとし、これを基準に計算します。

① 種目を選択

種目を選びます。
今回はMarathon (マラソン)を選びます。

まだフルマラソンを走ったことがなくてフルマラソンの記録(タイム)を持っていない方は「Half marathon (ハーフマラソン)」「10K」など自分が走ったことのある距離を選んでもOKです。

② 単位を選択

アメリカのサイトなので、距離の単位がmi (マイル)になっています。
必要に応じてkmに単位を変えることができます。
使いやすい方を選べばOK。

③ 現状のタイムを入力

ここでは、三部さんが半年前に出した記録「フルマラソン:3時間15分」を現状のタイムとします。
「3:15:00」と入力しましょう。

この時、複数の記録(タイム)を持っている場合は、その中で最も自分の現状に近いものを基準としましょう。
ここでは、なるべく正しい現状分析をすることが目的です。
背伸びして自分の現状からかけ離れた記録を入力しても意味がありませんので要注意。

④ Calculate (計算)

Calculate (計算する)ボタンをクリックすると、現状VDOTが計算されます。

ウエハラ
ウエハラ
はい。
では、こちらが「フルマラソン:3時間15分00秒」で計算した結果!
三部さん
三部さん
おお!
「VDOT = 48.7」か!

これが僕の現状VDOTということだね。

ウエハラ
ウエハラ
その通り!

では、この「VDOT = 48.7」という走力が、他の異なる距離ではどれくらいに相当するのかをチェックしてみましょう。
Equivalent (相当性)というタブをクリックしてみてください。

三部さん
三部さん
なるほどー
これがそれぞれの距離で僕が出せるであろうタイムだね。

マラソンの他にハーフマラソン、15K、10K、5K、3K、1500m・・・
たくさんあるんだね。

あ!
僕のハーフマラソンの自己ベストは1時間33分だから、まさにこの予測タイムと同じだ!
凄い!

ウエハラ
ウエハラ
これらの予測タイム、それなりに当たってるんじゃないですか?
VDOT計算はその正確性の高さが評価されていて、多くの長距離ランナーが参考にしているんですよ。

ところで、逆に実際の自己ベストと大きく異なる項目はありませんか?

三部さん
三部さん
えーと・・・
10Kのタイムなんだけど、僕の10Kの自己ベスト39分50秒で40分を切ってるんだ。

でも、このVDOT計算では10Kの予測タイム42分18秒って出ている。
実際のタイムと結構違うんだけど、これってどういうこと?

ウエハラ
ウエハラ
ほほう。
三部さんは10Kを40分切る力があるんですね。

ということは、おそらく三部さんは「スピード型」のランナーだと予想できますね。
フルマラソンの記録の割に、10Kの記録の方が良いということです。

逆に言えば、10Kのタイムの割にフルマラソンの記録が遅い
ということは「スタミナ不足」の可能性が高いですね。

三部さん
三部さん
うっ!
確かに普段10km以上走ることが少ないからなぁ・・・

10km程度の距離なら比較的早く走れるけど、フルマラソンになると後半失速しちゃうことが多いんだよね。

ウエハラ
ウエハラ
やはり、そうでしたか。
でも、課題がはっきりして良かったですね。

逆に言えば、スタミナを強化すれば三部さんのフルマラソンの記録はまだまだ伸びますよ!
今後は「スタミナ強化」を意識して練習してみましょう。

このようにVDOT計算をすれば、自分の現状分析をした上で課題が明確になってきます。

 現状VDOTにおける5種類のトレーニングペースを確認する。

三部さん
三部さん
了解!
じゃあ、練習で走るべきペースはどれくらいになるのかな?

確か5種類のトレーニングペースがあるんだよね。
そちらも確かめたいな。

ウエハラ
ウエハラ
「VDOT = 48.7」という走力において、5種類のトレーニングペースを確認するには、Training (トレーニング)というタブをクリックします。
三部さん
三部さん
おー凄い!
一瞬で出てきたぞ。

これが僕の“5種類のトレーニングペース”か。
つまり、練習で走るべきペースだね。

ウエハラ
ウエハラ
はい!
ただし、これは三部さんの現状の走力である「VDOT = 48.7」において計算した5種類のトレーニングペースです。

まずはこのレベルで練習して、そこからどんどんトレーニングをレベルさせていくわけですね。

三部さん
三部さん
なるほど。
了解!

⑴と同じ手順で、目標VDOTを確認する。

ウエハラ
ウエハラ
では、どこまでレベルアップさせればいいのか。
目標を確認しましょう。
三部さん
三部さん
もちろんサブ3
ウエハラ
ウエハラ
ですよね。

では、⑴と同じ手順でサブ3のVDOTを計算してみましょう。
ただし、3時間00分ジャストだと心もとないので、ここでは「2時間59分」を目標タイムとして入力します。

ウエハラ
ウエハラ
「VDOT = 53.9」というVDOTが計算されました。
これが目標VDOTですね。
三部さん
三部さん
「VDOT = 53.9」
ここを目指すんだな。。
ウエハラ
ウエハラ
で、⑴と同じようにEquivalent (相当性)をチェックします。

 

三部さん
三部さん
ふむふむ。
フルマラソン2時間59分00秒で走るには、ハーフマラソン1時間25分47秒で走るくらいの力が必要ということか・・・

3ヶ月後にハーフマラソンを走る予定だから、その時までに1時間25分で走れるようになっておきたいな。

ウエハラ
ウエハラ
そうですね。
そんな感じで、別の距離に置き換えてイメージできるのがVDOTの便利さなんです。

⑵と同じ手順で、目標VDOTにおける5種類のトレーニングペースを確認する。

ウエハラ
ウエハラ
では、⑵と同じ手順で目標VDOT = 53.9における“5種類のトレーニングペース”を確認しておきましょう。

Training (トレーニング)というタブをクリックします。

三部さん
三部さん
おおっと・・・
なかなかハードなトレーニンペースだなぁ。

サブ3を達成するためには、3:41/kmペースでインターバルトレーニングをしたり、4:00/kmペースで閾値トレーニングをしたりしないといけないということだね。

ウエハラ
ウエハラ
そうですね。
練習でこれくらいのレベルで走れるようになると、かなりサブ3達成の可能性は高いと言えますよ。

もちろん一つの目安に過ぎませんよ。というのが前提ですが。

三部さん
三部さん
よし、頑張ろう!

「現状VDOT」から「目標VDOT」に達するまでのプロセスを描く

ウエハラ
ウエハラ
はい。
ここまでで「現状VDOT」「目標VDOT」そしてそれぞれの“5種類のトレーニングペース”が分かりましたね。
三部さん
三部さん
うん!

現状VDOT = 48.7
目標VDOT = 53.9

だったよ。
つまり、これからの練習で現状VDOT = 48.7目標VDOT = 53.9に引き上げていけばいいんだね!

ウエハラ
ウエハラ
流石!
その通りです。
そして、いきなり目標に達することは無理なので、段階を踏んでステップアップしましょう。

そして、目標レースに臨む頃に目標VDOT = 53.9レベルで練習(5種類のトレーニングペース)をこなせるようになっていればバッチリです!

三部さん
三部さん
現状VDOTから目標VDOTに達するまでのプロセスを描くってことだね!
ウエハラ
ウエハラ
まさにその通りです。
VDOTを意識することで、自分の現状と目標を具体的にイメージできます
トレーニングの進捗管理にも役立ちますので、ぜひ活用していきましょう。

◆まとめ (3つ)

では、まとめまーす。

『VDOT計算ツール』について、押さえておきたいこと

①オススメの「VDOT計算ツール」は・・・
『Jack Daniels’ VDOT Running Calculator』/ Run SMART Project

「VDOT計算ツール」で確認すべきことは以下の2つ。
VDOT = 走力 (どの距離をどれくらいで走れるか)
5種類のトレーニングペース (E、M、T、I、Rペース)

現状VDOTから目標VDOTに達するまでのプロセスを描こう。
そして、自分の現状と目標を具体的に把握し、トレーニングの進捗管理に役立てよう。

■参考書籍、リンク■

『ダニエルズのランニング・フォーミュラ』 / ジャック・ダニエルズ 著

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「ダニエルズ理論が絶対的に正しいという訳ではありませんが、40年以上もの長い間長距離ランナーの間で愛読されている本であり、現在巷に出回っているマラソン理論書のほとんどはこの「ダニエルズ理論」に基づいていると言われています。

まさに“長距離ランナーの教科書”ですね。
僕も大変参考にしていて何度も読み返しています。

ランナーであれば一度は読んでおいた方が良い本です。

「ダニエルズ理論」シリーズ関連記事

「ダニエルズ理論」はとてもボリューミーな内容です。
1つの記事で解説するのは到底無理なので、シリーズ化して解説していきますので、ご興味ある方は以下から少しずつ読み進めてみてください。

↓↓↓

ウエハラ
ウエハラ
以上、ウエハラでした。

楽しいランニングライフを!