ダニエルズ理論

Eペース(イージー ペース / Easy Pace)とは?【ダニエルズ理論③】

 

「効果的なマラソントレーニング方法を学びたい」という方へ。

ウエハラ
ウエハラ
こんにちは。
ウエハラです。

このブログは主にマラソンでサブ3(3時間切り)を目指している方に向けて記事を書いていますが、本記事はマラソン初心者でも参考になる内容を書いていきますので、マラソン初心者も敬遠せずにどうぞご覧くださいませ

本記事は、もはやマラソンランナーにとっての“バイブル”“教科書”とも言える

『ダニエルズのランニング・フォーミュラ』 / ジャック・ダニエルズ 著

こちらの書籍を基に、その内容をなるべく分かりやすく、かつ本格的に解説していきたいと思います。

では今回は「ダニエルズ理論」シリーズ第3弾として。

Eペース (イージー ペース / Easy Pace)

これについて解説してみようかと思います。

※なお、本記事は前提知識として“5種類のトレーニングペース”について知っておいた方がより理解しやすいと思います。
“5種類のトレーニングペース”については以下の記事に書いていますので、まだ読んでない方は先に以下の記事を読むことをおすすめします。

↓↓↓

関連記事:【マラソン練習】どれくらいのペースで走るべき?5種類のペースまとめ【ダニエルズ理論②】

◆動画はこちら◆
↓↓↓

この記事を読んで欲しい人

マラソン初心者
マラソン初心者
前の記事を読んで“5種類のトレーニングペース”があるということは理解できたよ!
今度はその中の『Eペース』について知りたいぞ!

サブ3したい人
サブ3したい人
僕の走力レベルだと、『Eペース』ってどのくらいになるんだろう・・・?

サブ3したい人
サブ3したい人
『Eペース』については大体知ってるし、自分の『Eペース』も知っているんだけど、実際の練習でどのように『Eペース』を活用していけばいいのかがイマイチ分からないな・・・
具体的な練習法は何があるの??

この記事を読むメリット

『Eペース (イージー/Easy)』の概要を理解できる。

自分のレベルに応じた『Eペース』が分かる。

『Eペース』の活用の仕方具体的な練習例が分かる。

この記事を書いている人(ウエハラ)

ランニング歴15年(2005年〜)です。
●セルフコーチングなので自分で勉強しながらトレーニングしてきました。
●フルマラソンベストは2時間37分30秒
●マラソン指導実績:3年間で8人がサブスリー達成
●保有資格:NESTA-PFT (全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会-パーソナルフィットネストレーナー)

『Eペース (イージー ペース / Easy Pace)』 とは?

マラソン初心者
マラソン初心者
要するに『Eペース』って何?

『Eペース』とは、「ダニエルズ理論」における“5種類のトレーニングペース”の一つです。

『E』とは、Easy / イージーを表しています。

『Eペース (イージー ペース / Easy Pace)とは、
ラクに走れるペース」「会話ができるくらいのペース」

まずは、『Eペース』の運動強度を感覚的な基準で表してみましょう。

Eペースの強度
(感覚的な基準)

ラクに感じるペース
会話ができるくらいのペース

『Eペース』“5種類のトレーニングペース”の中では一番運動強度の低いトレーニングペースであり、ダニエルズ氏によれば長距離トレーニングの大部分はこの『Eペース』で行うのが良いとされています。

ちなみに、生理学的な数値で『Eペース』の運動強度を表すと以下のようになります。

Eペースの強度
(生理学的な基準値)

VO2max(最大酸素摂取量)の59~74%
HRmax(最大心拍数)の65~78%

上記の数値は特に覚える必要はないですが、参考程度に頭の片隅に置いておくと良いかと。

例えて言えば、

*VO2max(最大酸素摂取量)1000m×5本インターバルの時のペースにほぼ等しいので、『Eペース』はその約6~7.5割の努力感ですね。

『Eペース』トレーニングの目的

ここで、ダニエルズ氏のこの言葉を思い出してください。

常に必要なのは、「この練習の目的は何か」という問いに答えられることだ。

『ダニエルズのランニング・フォーミュラ』 / ジャック・ダニエルズ 著 より

はい。
では、『Eペース』で走ることによってどういったトレーニング効果が得られるのでしょうか?

Eペーストレーニングの主な目的

①身体の基礎作り
②心筋の発達
③毛細血管の発達
④怪我に対する耐性を高める

ここで各要素について細かく解説はしませんが、要するにマラソンの基礎能力をアップさせるトレーニング効果があるということです。

『Eペース』で走るトレーニングは、基礎能力を向上させる目的なので、これは全体のマラソン練習の大部分を占めるトレーニングということになります。

何事も基礎が大事ですからね。
グラグラで脆い基盤に頑丈な建物は作れません。

結局マラソン練習の肝は、基本的なトレーニングをコツコツと積み上げていくところにあります。
「効率的な練習」というのも大事ですが、やはりある程度の「泥臭い練習の積み上げ」は必要です。

自分の『Eペース (イージー ペース / Easy Pace)』を知ろう!

サブ3したい人
サブ3したい人
ほほぉ。『Eペース』について何となく分かってきたぞ。

じゃあ、僕の走力レベルだと、『Eペース』ってどのくらいになるんだろう・・・?

ウエハラ
ウエハラ
自分の『Eペース』がどれくらいなのか気になりますよね。

『Eペース』を始めとした“5種類のトレーニングペース(E、M、T、I、R)”は、個人の走力レベルによって変わってきますので、それぞれで自分の『Eペース』を計算する必要があります。

代表的な走力レベル別の『Eペース』

ウエハラ
ウエハラ
まずは、代表的な走力レベルの『Eペース』をお見せしますね。

走力レベル(VDOT)別のEペース表

レベル VDOT フルマラソン Eペース
サブ2.5 67 2:28:40 4:24 ~ 3:53 /km
サブ3.0 54 2:58:47 5:14 ~ 4:38 /km
サブ3.5 45 3:28:26 6:03 ~ 5:23 /km
サブ4.0 38 3:59:35 6:54 ~ 6:11 /km
サブ5.0 29 4:58:00 7:53 ~ 7:12 /km
サブ6.0 23 5:56:30 8:41 ~ 7:57 /km
サブ3したい人
サブ3したい人
おお!ありがたい!
僕の目標はサブ3だから『Eペース』は 5:14 ~ 4:38 /kmかぁ。

これくらいのペースで『Eペース』トレーニングをこなせるようになれば、サブ3達成はかなり現実的になってくるということだね!

ウエハラ
ウエハラ
その通り!
でも、いきなりサブ3レベルの練習をするのは負荷が高過ぎるので、まずは現状に合ったレベルから練習していきましょう
現状の自己ベストはどれくらいですか?
サブ3したい人
サブ3したい人
そうかそうか。
段階を踏んでいかないといけないということだね。

僕の今の自己ベストは「3時間15分」
「3時間15分」の走力の人だと『Eペース』はどれくらいになるんだろう?

ウエハラ
ウエハラ
では、「3時間15分」の走力レベルにおける『Eペース』を計算していきましょう!

より細かい『Eペース』を求める方法は以下の通りです。

自分の『Eペース』を求める方法

①オンラインサービスの「VDOT計算ツール」を使う。

②書籍『ダニエルズのランニング・フォーミュラ』を読む。

①オンラインサービスの「VDOT計算ツール」を使う。

まず1つ目は、オンラインで簡単に自分の『Eペース』を調べる方法。
無料です。

それは、「VDOT計算ツール」を使うこと。

『VDOT』=“走力”

“5種類のトレーニングペース(E、M、T、I、R)”は、各個人の「走力レベル」によって異なるということでしたね。

ということは、まず自分の「走力レベル」を把握する必要があります。
そこで分かり易い指標となるのが『VDOT』

そして、その『VDOT』を基に計算して、あなたの走力レベルに応じた“5種類のトレーニングペース”を導き出すという手順です。

『Eペース』“5種類のトレーニングペース”の一つですから、その中から『Eペース』を確認すればOKです。

「VDOT計算ツール」を使って
自分の「VDOT」=“走力レベル”を確認する。

↓↓↓

「VDOT」から“5種類のトレーニングペース”を計算する。

↓↓↓

③ ②で求めた“5種類のトレーニングペース”の中から
『Eペース』を確認する。

僕が使っているオンラインの「VDOT計算ツール」はこちら。
ここから、あなたのVDOTおよび5種類のトレーニングペースを計算できます。
↓↓↓

『Jack Daniels’ VDOT Running Calculator』
/ Run SMART Project

英語サイトではありますが、使い方は簡単なので英語が分からない方でも慣れれば問題なしです。

このサイトの使い方については別記事で解説しますね。
↓↓↓

②書籍『ダニエルズのランニング・フォーミュラ』を読む。

次は、書籍で調べる方法。
↓↓↓

『ダニエルズのランニング・フォーミュラ』 / ジャック・ダニエルズ 著

ぶっちゃけ無料で手っ取り早く「VDOT」および“5種類のトレーニングペース”を調べたいだけであれば、1つ目で紹介したオンライン「VDOT計算ツール」を利用すればOKです。

ただし、「VDOT計算ツール」では特定のタイムで検索した分しか分かりません。

その一方で、書籍の『ダニエルズのランニング・フォーミュラ』には、「VDOT表」が記載されており様々なレベルのランナーに対応した「VDOT」“5種類のトレーニングペース”が一目で分かります

また、もちろんそれだけではなくこのブログでは紹介しきれないような深いところの解説までたっぷり収録されていますので、ランナーであれば手元に1冊置いておきたい良書ですね。

『ダニエルズのランニング・フォーミュラ』 / ジャック・ダニエルズ 著

サブ3したい人
サブ3したい人
①の「VDOT計算ツール」を使ってみたけど、めっちゃ簡単に自分の『Eペース』が分かったぞ。

僕の現状自己ベストは3時間15分
これはVDOT = 48.7に値するようだ。

そして、求められた『Eペース』は・・・ 5:46 ~ 5:14 /km

ウエハラ
ウエハラ
お!
「VDOT計算ツール」をバッチリ使いこなせていますね!

ここで計算したペースはあくまで目安に過ぎませんが、普段の練習をどれくらいのペースで走ればいいか悩んでいる人にとっては大変役立ちますので、定期的に確認してみると良いですよ。

※注1

「ダニエルズ理論」では「E(イージー)ペース」は「ラクに感じるペース」と定義していますが、実際にランナーの間では

「ダニエルズのEペースは速過ぎる!」
「Eペースなのに、全然イージー(ラク)じゃない!」

という声をよく聞きます。

ゆっくり長く走ることを好むと言われている日本人ランナーにとっては特にそう感じられるのかもしれません。

しかし、「ダニエルズ理論」はあくまで一つの考え方に過ぎません。
各自で「Eペース」よりも遅いペースを設定して走るのも全然ありだと思います。

個人的にもダニエルズの「Eペース」は普段のジョグで走るペースとしてはやや速過ぎるように感じます。
その為、僕は「Eペース」は「速めのジョグペース」と捉えて、普段のジョグやリカバリー(疲労抜き)の為のジョグとは切り分けて考えています。

『Eペース (イージー ペース / Easy Pace)』
活用方法具体的な練習例

サブ3したい人
サブ3したい人
『Eペース』については大体理解できたけど、実際の練習でどのように『Eペース』を活用していけばいいのかがイマイチ分からないな・・・
具体的な練習法は何があるの??

『Eペース』は「ダニエルズ理論」通りに解釈すれば、普段のジョグのペースということになります。

しかし、一口に「普段のジョグ」と言っても様々なものがありますよね。

例えば「30分ジョグ」「120分ジョグ」
両者の練習において、どちらも同じペースで走るべきかと言えばそうではないことの場合が多いでしょう。

「30分ジョグ」は時間が短い分、走るペースはやや速くなる。
「120分ジョグ」は時間が長い分、走るペースはやや遅くなる。

というわけで、『Eペース』で走るジョグ(Jog)はどれくらいの時間が適正かという話になるわけですが、ここは僕の主観で「30~80分間」くらいが適当かと思います。

具体的な練習メニューの例を挙げると・・・

具体的な練習メニュー例

40~80分 ビルドアップジョグ(Jog)
「Eペースより遅いペース」〜徐々に「Eペース」まで上げていく

30分~60分 ジョグ(Jog)
※最初から最後まで「Eペース」内で走り続ける。

という感じです。
ここで前提として抑えていただきたいのは、このジョグの走行時間はかなり“人による”というところです。

先述した通り、僕個人としては普段から長時間走る時にこの『Eペース』で走り続けるのはなかなかシンドイです。
その為、僕は『Eペース』早めのジョグペースと捉えて、「遅めのジョグペース」とは切り分けて考えています。

そして、ここで言う「長時間」の目安は90分以上
個人的には、90分以上『Eペース』で走り続けるのは普段の練習としては負荷が高過ぎると感じています。

とはいえ、このあたりは個人差がかなりあると思うので参考までに。

◆まとめ (3つ)

では、まとめまーす。

『Eペース(イージー/Easy)』について、押さえておきたいこと

『Eペース』とはラクに走れるペース」「会話ができるくらいのペース
※ただし、「ダニエルズ理論」上のEペースがラクに感じられないケースも多々ある為、その場合は個人で調整しましょう。

『Eペース』トレーニングは、マラソンの大部分を占めるトレーニングであり、心肺機能向上頑丈な身体作りといった基礎的なマラソンスキルを高める効果がある。

『Eペース』トレーニングの具体的な練習メニュー例は・・・
40~80分 ビルドアップジョグ(Jog)
30分~60分 ジョグ(Jog)

■参考書籍、リンク■

『ダニエルズのランニング・フォーミュラ』 / ジャック・ダニエルズ 著

「ダニエルズ理論が絶対的に正しいという訳ではありませんが、40年以上もの長い間長距離ランナーの間で愛読されている本であり、現在巷に出回っているマラソン理論書のほとんどはこの「ダニエルズ理論」に基づいていると言われています。

まさに“長距離ランナーの教科書”ですね。
僕も大変参考にしていて何度も読み返しています。

ランナーであれば一度は読んでおいた方が良い本です。

「ダニエルズ理論」シリーズ関連記事

「ダニエルズ理論」はとてもボリューミーな内容です。
1つの記事で解説するのは到底無理なので、シリーズ化して解説していきますので、ご興味ある方は以下から少しずつ読み進めてみてください。

↓↓↓

ウエハラ
ウエハラ
以上、ウエハラでした。

楽しいランニングライフを!